ウポポイの工房では、いくつかの体験ができ、前回は アイヌ刺繍体験 を行いました。
今回は、木彫(もくちょう)体験です! アイヌ文様を施すスマホスタンドを作りますよ~。
ウポポイを紹介するTV番組で、チームナックスのメンバーが作っていたあのスマホスタンドです!
小中学生はウポポイの入場料が無料なので、ギリギリ中学生のナビ息子のダイソンを連れて、体験してきましたよ~。
ナビ同様、そんなに器用とは言えないダイソン。果たして、スマホスタンドはできるのでしょうか?
ウポポイ工房『木彫体験』基本情報
開催時間 | 11:30 / 15:00 <2021.11.1~2022.3/31> |
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CLOSE | ウポポイの閉園日 |
H P | プログラム タイムテーブル |
参加方法 | 随時会場で参加受付 |
料 金 | ¥1,500 |
参加者 | 小学4年生以上 ※小学生は内容により保護者の付き添いが必要です |
定 員 | 8名(先着順) |
時 間 | 60分 |
予約方法と料金
この木彫体験は、事前予約は必要ありません。当日、工房に行って受付をするだけでOK。先着8名になります。
この体験の料金は、¥1,500です。当日、受付後に券売機でプログラム券を購入しますよ(後述)
ウポポイ『木彫体験』受付まで
【 ウポポイまでのアクセス / access 】
ウポポイは、ココ! 北海道の白老(しらおい)町にありますよ~。

ウポポイの入場には予約が必要です!
https://irankarapte-shiraoi.info/upopoi-reservation
ウポポイのエントランスを入ったら、ポロト湖に沿う道をまっすぐに行くと、右手に工房があります。
【 工房入口 / entrance 】

工房は、こちら。
【 受付 / Reception 】
工房の入口を入るとすぐ右側に受付があります。
先着順で、定員は8名。参加受付は随時行っていますよ。

今回の木彫体験は、有料プログラムなので、この券売機でプログラム券を購入します。

体験するお部屋に案内されるのは、プログラム開始10分前。それまでは工房内を見学しました。手作りの作業風景や展示してある作品等が見られます。
お部屋に案内されたら、先に購入したプログラム券を係りの方に渡して、席に着きます。
広いお部屋に、定員は8名。コロナ対策もばっちりで安心です!
木彫体験『イヌイエアン ロ』スタート!

まず、アイヌの木彫りについて説明を受けます。この日、説明してくださったのは ムカラさんです。

木彫体験で準備されていたものは、こちら。
スマホスタンドの本体部分と支え棒2本、彫刻刀。仕上げに塗るクルミ油とさらし。そして、スマホスタンドの見本とスジ彫の見本が準備されていました。
スマホスタンドの本体部分は、北海道のシナノキを使用しています。やわらかくて、初心者でも彫りやすいのが特長なんですって。
木彫は、オッカイカラペ(男のつくるもの)と言われ、主に木材で製作され、日用品のほか交易品などにも用いられたそう。

ムカラさんが、その作品を見せて回ってくれました。これ、見事な文様なんです!

まだ彫刻刀がない時代は、小刀を使って彫っていたんですって。その小刀での彫り方が『スジ彫り』なんです。この小刀に近い切り出し刃を使用して、スジ彫りで体験するわけですね! 納得!
まず、大きなスクリーンで画像や動画で解説され、さらにテーブルの上に大きな見本もあるので、非常にわかりやすいです。
ここまで彫れたら本体を回します、とか、刃の角度なども説明されて、初めてでも理解しやすいですね。
彫刻は、全て『引き算』 足すことができないので、最初は慎重に彫っていきましょうとの説明に、大納得でした。
ここまでの説明は、約10分くらいです。

まずは、線が描かれている外側の模様を彫っていきます。このあたりからは、シーーーーーン。むちゃくちゃ集中してます!
いやぁ、こんな風に声かけてくれたら、むっちゃいい気分で彫れるってもんよ。
あっという間に外側を彫り終え、中の直線部分を彫っていきます。
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ムカラさんが、再度説明してくれました。
集中しまくって、こちらもあっという間にサクサク彫れました!
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本体に仕上げ用のクルミ油を塗ります。これは、防水・防カビの効果があるそうです。濡れたような質感になって、また雰囲気が変わりますね。ツヤも出て、文様もはっきり浮かんできます。

時間内に彫り終わった方は、電熱ペンを使って、日付と名前を書けます。

なんと、あっさり完成です!
意外や意外。こんなにもあっという間に簡単にできるとは。教え方も気分ののせ方も抜群な体験です、コレ!
木彫体験を通して感じたこと

この画像をよく見ると、赤丸も青丸も対称になっていないのがわかりますか?
これは、作り手のアヤ(遊び心)なんですって。
厳密にはそろっていないのに、全体は整っている美しさ。
機械化・デジタル化された現代の、寸分たがわない美しさとは違う『美』がここにあるんですね。
こうやって木彫を経験すると、違う面が見えてくるはず。ぜひ実際に木彫体験した後に、また展示作品を見てほしい、とムカラさん。
それを聞いて、ナビ、電熱ペンのテーブル付近に置いてあった作品を見ていたんですね。『これ、すごい、きれい…。』などと、つい言葉にしたところ…。

これ、練習?技術向上のために彫っただけなんですって。ホントすごいですね、ウポポイスタッフ!
ということで、ダイソンはこのスマホスタンド、もちろん使っていますよ~。充電もできますし、かっこいい!とかなり気に入っています。
『木彫体験』はウポポイ工房へ!

木彫りを通して、アイヌの伝統を知ることができるこの体験は、はっきり言って、ウポポイに行くならやった方がいい。
さらに自分で作った世界に一つだけの作品は、持ち帰ることができるので、小学生の夏休みや冬休みの自由研究にもピッタリですよね。
それも、ウポポイスタッフが非常に褒め上手なので、とっても楽しく気分良く、木彫りに取り組めます!
ぜひ、この体験後に展示室ものぞいてみて、間違い探しならぬ、非対称の文様探しもしてみてくださいね。