1979年創業の昭和的香りがプンプンする純喫茶の『休養林』
懐かしい香りがするのは、この手彫りの椅子やテーブルやドアだけがその雰囲気を醸し出しているわけではなくて、軽食と書かれたメニューの味も、そして、店主夫婦もモロ昭和!
白老駅から190m、徒歩2分の好立地な昭和喫茶。令和の『ウポポイ(民族共生象徴空間)』からもわずか12分でタイムスリップできる休養林。
御年80歳になるオーナー、相吉 正亮(あいよし まさあき)さん、京子さんにお話を伺いました。
読者モデル のりんりんよりご紹介いただき取材いたしました。ありがとうございます!
白老『休養林』の基本情報
住所 / ADD | 白老町大町2-3-10 / 2-3-10, Omachi |
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電話 / TEL | 0144-82-3003 |
OPEN | 9:00~18:00 |
CLOSE | 日曜日 |
白老『休養林』の外観・店内
【外観】
『休養林』とでかでかと書かれた扉。手彫りの温かみが視覚からも感じられます。これがタイムスリップできる魔法の扉です!
このドアの店内側です。コーヒーに関する漢字が彫られています。
【店内】
木の温もりなのか、この『休養林』の年輪によるものなのか、思わず「うわぁ~」と声に出てしまう圧倒的な雰囲気です。
通りに面したこのテーブル、絶対特等席!この立派な椅子もほぼ手彫りです。
白老の喫茶店『休養林』メニュー / menu
メニュー内容とお値段は、2020年3月のものです。変更となる場合があります。
【 飲み物 / drink 】
珈琲
●ブレンドコーヒー(マイルド・ストロング・アメリカン) ¥500
●ストレートコーヒー(モカ・キリマンジャロ) ¥650 (ブルーマウンテン) ¥800
●アレンジコーヒー(ウインナーコーヒー・カフェオレ) ¥650
紅茶
●オレンジペコ ¥500
●ダージリン ¥600
●ロイヤルミルクティ ¥650
●アイスミルクティ ¥650
ジュース他 ¥550~800
●オレンジジュース(生) ●りんごジュース(生) ●トマトジュース(生) ●レモンジュース ●ソーダ水 ●ソーダフロート ●コーラ ●コーラフロート ●カルピス ●カルピスソーダ ●ココア ●アイスココア ●アーモンド・オレ ●レモンスカッシュ ●オレンジスカッシュ●チョコレートファンシー ●みつ豆 ●クリームみつ豆
【 軽食 / meal 】
●トースト ¥350
●ピザトースト ¥550
●ホットケーキ ¥550
●スパゲッティー(ナポリタン・イタリアン・和風・ミート) ¥700
●チャーハン ¥750
●カレーライス ¥750
●シーフードピラフ ¥750
●ドライカレー ¥750
●ハンバーグカレー ¥900 一番人気!
●ハンバーグライス ¥900
●うどん ¥700
※軽食にブレンドコーヒーが付くセットメニューもあります。
※お米は道内産米を使用しています。
『休養林』の名物店主ストーリー
【なかなか核心にたどり着かない】
正亮さんに、店内の手彫り装飾のことや木彫りの人形などについて話を聞いても、なかなか直球の返答は返ってきません。
「木は授かりものだよ」から始まり、「この神聖な木が、今、僕の手元にある経緯を考えるとね…」と木に対する深い想いは聞けました。←結局、木彫りについては…。よくわかりませんでした笑
この記事を読んでくださった ほろ苦い蟲 ( @HoronigaiMushi )さんより、下記のリプライをいただきました。
いやあ、記事書かれた方の技ですね。こんなに良く書かれるなんて、笑わせて頂きました🤣。
年齢どうあれ、マスターとママは昔からこんな感じ。木彫りの話は諦めて、見て触って魂を感じとって下さいな🙏。
— ほろ苦い蟲 (@HoronigaiMushi) March 12, 2020
『 木彫りの話は諦めて、見て触って魂を感じとる…。』
感動して、鳥肌がたちました!全くその通りです!
【お二人の出会い】
白老生まれの正亮さんと東京生まれの京子さん。
銀座でOLをしていた京子さんは、学生だった正亮さんと知り合いました。
正亮さんは、その後サラリーマンになりましたが、長くは続かず、白老にUターンすることを決意したそうです。
その当時のことを、
正亮さん:勝手についてきた
京子さん:連れてこられた
とそれぞれ話し、その様子はまるで夫婦漫才!でも、そのお二人の様子がむちゃくちゃ微笑ましくて、一気に引き込まれました。というか、ゲラゲラ笑いっぱなし。
【Uターン後に喫茶店を経営】
自分はサラリーマンには向いてない、と感じていた正亮さんは、Uターン後におじいさんが所有していた蔵でこの喫茶店を経営し始めました。
そして生計を立てるために木彫りを習ったのです。彫っていたのは、主に人形(ニポポ)です。
【掛け合いが微笑ましい】
先のUターンエピソードもそうですが、とにかくお二人の掛け合いが異常に楽しい!
「パパ、一つ手伝ってくれる?玉ねぎ持ってきて。」
なんて、愛情あふれる声のかけ方!
コーヒーを持ってきてくれた京子さん。素敵なカップですね、って声をかけると、「うん!もらいもの!」と元気に答えてくれて、大爆笑でした。
【常連さんに支えられてる】
実は、取材日の前日に退院してきたばかりの正亮さん。
常連さんが、その噂を聞きつけて、お花を持ってやってきました。
これを見ていた京子さんが「うちね、こういう人ばっかりなの…。だから40年やってこられた。」と一言。
何か、こう、じーんときて、思わず目頭が熱くなりました。
【見送られて…】
ひとしきり話をしての帰り際。正亮さんが外に出て見送ってくれたんです。昨日、退院してきたばかりなのに、さらに雨の中を。
手彫りの扉と一緒に正亮さんを撮りたいなと思ったのですが、「今日で全部終わらせなくてもいいよ」と。
また、おいで、ってことかな?って、言葉では表現できない感情がこみ上げました。こういう、昭和的な温かみ、今の時代に伝えたいことの一つ。もうここ、白老遺産に認定!
正直、手彫りのこと、ちっともわからなかったし(笑)、またお邪魔しようって思いました。
『休養林』で白老と昭和のエネルギーチャージ!
昭和生まれの私たちが、それ以前の年代のものに触れる時に感じる『懐かしさ』
知らないはずのものなのに、懐古的な感情が生まれることってありますよね。
平成以降に生まれた人には、この休養林に来ると、同じように感じるものがあるかもしれません。
そして、なんていうのかな。こう、帰る場所ができた、みたいな安心感。
ナビ的には、令和のウポポイ見てから、昭和の『休養林』で過ごす、という白老でしか味わえないタイムスリップコースを激推しします!
ウポポイでアイヌ文化に触れた後に、実際に何十年も木彫りを行ってきた人の話をぜひ聞いてみてくださいね。←聞けるかどうかは保証できません笑