JR北海道室蘭本線『小幌駅』は、『日本一の秘境駅』とか『北海道三大秘境』なんて呼ばれている無人駅。
ちなみに、『小幌駅』の読み方は、『こぼろえき』です。
山間部にあって、トンネルとトンネルのわずか80メートルの間にある小幌駅に行くには、列車に乗って行くか整備されていない山道を行くかの2択。
駅に続く車道がないため、車でのアクセスはできませんので、駅前にタクシーが停まっているなんてことはありません。また周辺にはコンビニもホテル・旅館もありません。
じゃぁ、なぜここに駅があるんだ?の疑問を持ちながら、小幌駅までの林道トレッキングを楽しんできました。
あいにくのお天気と雪解け水の多さで、いつもとは少し違った様子でしたが、むっちゃ楽しめました!
案内してくれたのは、ナビ同級生の まこ隊長 です。
もくじ/Contents
秘境駅『小幌駅』基本情報
住 所 | 北海道虻田郡豊浦町礼文華 |
---|---|
路 線 | JR北海道 室蘭本線 |
待合室 | なし |
トイレ | バイオトイレあり |
秘境到達証明書 | ●道の駅とようら ●天然豊浦温泉しおさい |
【小幌駅時刻表】※2022年5月現在の時刻表です
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小幌駅が『日本一の秘境駅』と呼ばれる所以
秘境・秘境というけど、一体『小幌駅』ってどんな駅?という方に解説すると、なんと小幌駅はトンネルとトンネルのわずか80メートルの間にあるんです。
それも駅に続く道路がないので、駅に降り立つには、山道を歩いていくか、電車に乗って下車し、また電車に乗るかの2択。バスやタクシーなどはもちろんありません。
先の時刻表を見てもらうとわかるように、室蘭方面に行く下りは、1日2本。長万部(おしゃまんべ)方面に行く上りは、1日に4本だけの停車なんです(2022年5月現在)
1本逃しても、数分後にはまた列車が来るような地域にお住まいの方は要注意! 無計画の行き当たりばったりで出かけるには、ちょっとやばいかもしれない駅…。
そんな駅なんです。小幌駅。
じゃぁ、なんのためにこの駅が存在しているかというと…。
【日本一の秘境駅小幌駅の存続継続】
豊浦町が維持管理することによる日本一の秘境駅「小幌駅」の存続が決定しました。
(中略)
令和4年3月28日、JR北海道と今回で7年目となる令和4年度の小幌駅の維持管理協定を締結いたしました。豊浦町は、これからも日本一の秘境駅「小幌駅」の存続はもとより、小幌駅を利用しなければ見ることのできない洞爺湖有珠山ジオパークのジオサイトである小幌洞窟や岩屋観音、風光明媚な文太郎浜やピリカ浜の自然を保存するとともに、お出でいただいた皆様に喜んでいただけるよう努力し、観光振興とまちづくりに邁進してまいりたいと考えております。引き続き、小幌駅の維持管理への皆様の応援と支援をお願いいたします。引用:豊浦町公式HP
心、打たれた、コレ。ズキュン
町に愛され、大切にされている駅をこの目で見てみたいじゃないか。ということで、計画より1年以上の時を経て、行ってまいりました!
『小幌(こぼろ)駅』までの道のり
推奨してはいません。』とのことです。自己責任となりますので、単独行動は避け、土地勘のある方と行動してください。
まこ隊長が豊浦町役場に確認したところ、この国道からの徒歩ルートは、登山道の整備をしていないことと、道迷い等があるかもしれないという理由で『【今回のルート】

今回、まこ隊長が YAMAP で計測したものによると下記の行程となりました。
全行程タイム | 2時間30分 |
---|---|
距 離 | 2.8Km |
上 り | 213m |
下 り | 208m |
写真を撮ったり、おしゃべりしたりで、かなりゆっくりなペースで進みましたよ〜。
【駐車スペース】
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国道37号線の礼文華トンネルの西側(長万部側)に駐車スペースがあります。

今回、日本一の秘境駅に向かうのはこのメンバー。
ナビ同級生のまこ隊長の家族や仲間達とナビ息子のダイソン。そしてナビの8人です。
まこ隊長の息子のちーくんとは、なんと12年ぶりの再会! 二人とも大きくなって、今回はこのメンバーのサポートをしてくれて、かなり感動のトレッキングになりました。

ということで、駐車スペースの向かい側の道を降りて行きます。豊浦町ではこのルートを推奨していないため、立ち入り禁止の看板が立っています。順調に降りていくと…
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この分岐にあたります。道端に残雪!今年は雪が多かったですよね〜。
車両通行禁止の看板の左手に登っていくと、岩屋観音へ。小幌駅に向かうには画像右側の林道を降りて行きます。
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鹿が樹皮を食べた痕跡がすごい。下に樹皮が残っているのは、そこまで雪があったからなんですって。
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うわぁ、キターーーーー! 最初の渡渉です! これ、うひゃうひゃテンションあがるところ!
雪が多かった今年は、非常に水量が多いとのことです。例年、こんなに流れていないんですって。
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立派な倒木が道を塞いでいます。これもテンション上がるやつ!
乗り越える人、それを避けて通る人、くぐる人…とみんな対処方法が違うの、人生みたい笑
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そして、また渡渉。今度は、なかなか足場が悪くて、ちーくんとダイソンがおばちゃんたちの手をとってくれました。日本の未来の明るさを感じた瞬間笑
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長靴隊は、川をじゃぶじゃぶ。
ナビは右側の道なき道を行きました。
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枝が垂れているところでも若者がサポート。さすがです。
気付かなかったけど、もう、背景に小幌駅が見えてますね〜。
なんと、駅に着く少し前に特急列車が通過。がびーん。誰も列車時刻を調べてませんでした笑
ここで、とん子さんが特急通過時間を調べてくれました。ちなみに、どのキャリアでも電波はバッチリつながっていましたよ。
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ここが小幌駅です!
この1枚目と2枚目の、トンネルとトンネルの間に、小幌駅があるの、わかりますか?
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まずはみんなで記念撮影!
ホームには、プラスティックボックスに『駅ノート』や『小幌駅入場券』が入っていました。
小幌駅入場券の日付を替えて…
駅ノートにも記入
2022.5.1 『しらおいナビ』皆で来たぞぉ〜
まこ隊長とゆかいな仲間たち♪
これ見た方は連絡ください、ってノートに書いたら、なんと、翌日にはもう連絡が入りました。白老の虎杖浜にある観音寺の 住職さん から!笑

そんなこんなで、入場券を持って、またまた記念撮影! この画像を持って、『道の駅とようら 』『天然豊浦温泉しおさい』 に行くと、秘境到達証明書がもらえるそうです。後述しますね。
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反対方面に行く時は速やかに線路を渡りましょう。線路内では立ち止まらないよう注意書きがありました。
当然ながら、線路内での撮影は禁止です。
また、ホームが狭いため、三脚を使用しての写真撮影もご遠慮くださいと表記されています。

長万部方面側には、バイオトイレが設置されていました。
きっと、もうすぐ特急列車が通過するということで、一同ホームで撮影準備笑
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トンネルとトンネルの間をすり抜ける特急列車。あっという間の出来事でした。
小幌駅から文太郎浜へ
小幌駅から『文太郎浜』に歩いていけるということで、太平洋を見に行くぞ〜。とさらに海に向かって歩きました。
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駅からすぐの場所に分岐があって、文太郎浜と岩屋観音を指しています。
最後の画像でわかるでしょうか? 文太郎浜へは、結構な斜度で降りて行きます。カエリハ、ノボルンダナ…と脳裏よぎりましたね笑

着いたー。
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この景色を堪能してたら、絶妙なタイミングで差し出された柏餅とオレオ。とん子さん、まこちん、ありがとう
このあと雨予報だったので、そろそろ来た道を戻って帰りましょ〜。
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結構な登りで、一部ロープが設置されている場所もありました。
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今回の小幌駅までの道のりで見つけたお花たち。心、癒されました。
そして、まこ隊長、ちーくん、ダイソン、帰り道も多大なるサポートをありがとう!

ナビの靴もこんな感じになりました。雪が多かったせいで、道もぬかるんでいた場所がありましたし、川の水も例年より多かったようです。
徒歩で小幌駅に行かれる方、天候によっては長靴の方がいいかもしれません。そして、お気をつけて!
鉄道ファン・秘境マニア必見!秘境到達証明書
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『小幌駅』を観光の目玉としている豊浦町では、『秘境到達証明書』を発行しています。
証明書をもらうためには、小幌駅名看板を背景に本人が写った写真を提示するだけ!
今回のメンバーは、誰も秘境到達証明書を取りに行かなかったのですが、なんとまこ隊長とナビ同級生のすずやんが持っていました。ソレモスゴイ!
この証明書の下方の画像を見ると、小幌駅がトンネルとトンネルの間にあることがわかりますよね〜。
SNSで見つけたヤバイ小幌駅
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写真家の eminさんの見えている世界は、私が見た世界とは違う…と言うくらいの写真ばかり! ぜひ、eminさんのSNS( emin_kissx10 @emin_kiss ) フォローしてみて!
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駅ノートを見て連絡をくれたのが、こちらの住職さん。
秘境駅。
駅とは人が集まる所。
立ち止まる所。
秘境になった経緯に思いを馳せる。
このInstagram投稿、ナビも非常に深く感じたところでした。
日本一の秘境『小幌駅』
実際に小幌駅に行ってみて感じたことは、愛されていなければ存在しない駅だということ。
だって、車道も続いてなくて、列車で降り立ち、また列車で帰るというのが一般的な行き方なんていう駅が、他に存在しますか?
来てくれた人に楽しんでもらおうと、入場券や駅ノートも置かれていて、トイレも設置されていました。心、温まりますよね。
秘境とは言っても、ナビクラスのどんくさいBBAでも筋肉痛にならずに行けましたので、土地勘のある方と一緒であれば、気軽に自然の中を楽しめるルートだと思いました。
電車でも徒歩でもいい。日本一の秘境『小幌駅』に行ってみませんか?