北海道の空の玄関口、新千歳空港。
この空港の近く、つまり千歳市で湧き出る水が集まって、お隣の苫小牧市にあるウトナイ湖に流入しているのが「美々川(びびがわ)」
美々川は、下流から上流に遡上できるほどユルく流れている約18Kmの河川です。
なら、初心者でも大丈夫かな?と思うのですが、川幅が狭くて蛇行しているエリアもあって、操船技術が必要な川でもあるらしい…。むむむ。
そんな美々川のベストシーズンは、春と秋!
今回は、紅葉とベニザケを満喫するべく、秋の美々川をカヌーで下ってきました。
アテンドしてくれたのは、白老在住の庭山さんと妻のけいこさん。北海道のいろんな川を下っているカヌーイスト夫婦!
そして、ご一緒してくれたのは、白老にカヌー移住をしてきたとみ〜さんです。
ナビは3回目の川下り、とみ〜さんは初めての川下りです!
『美々川』カヌーポート情報

美々川のカヌーポートは、苫小牧市に3カ所あります。
最上流にあるカヌーポートは『松美々橋カヌーポート』
次の『第2美々橋カヌーポート』までは、約4.3Km。
この2つのカヌーポートの間には、ウライ設置所があります。
ウライとは、川をふさいで魚を捕獲するためのもので、美々川ではベニザケを捕獲しているんですね。
ウライが設置されるのは、6月10日〜9月20日まで。この時期はカヌーを陸にあげてウライ下流部まで歩くことになりますので、ご注意ください。
そして、美々川の終着点カヌーポートは『美々川タップコップ親水公園』で、『第2美々橋カヌーポート』からは約2.1Km。
苫小牧市にある3つのカヌーポートの全長は6.4Kmになります。
最上流カヌーポート | 松美々橋カヌーポート |
---|---|
カヌーポート | 第2美々橋カヌーポート |
終着点カヌーポート | 美々川タップコップ親水公園 |
カヌーポートには駐車場とトイレがあって、カヌーを簡単に発着できるように整備されています。
こんなに至れり尽くせりでカヌーが楽しめるなんて、シ・ア・ワ・セ
カヌーで川を下る時は複数台の車があると便利なのですが、美々川の3つあるカヌーポート間の最短が2.1Kmだから、カヌーを降りた後に歩いて車を取りに行けちゃうというのも美々川の魅力なんですね。
お気軽におひとり様でも川下りカヌーを楽しめるんです。
『美々川カヌー』スタートまで
今回は、紅葉&ベニザケカヌーツアーと題して、苫小牧市の最上流カヌーポートよりさらに上流の千歳市にある美々橋付近より、こんな風に出発しました!

この日は、お昼くらいからお天気が崩れて、風が強くなるかも?という天気予報。そして車は3台ある、ということで、まずは、『美々川タップコップ親水公園』に1台車を置きました。
ここで、とみーさんのカヌーを庭山さんの車に積みます。
そして、『第2美々橋カヌーポート』にナビの車を置いて、全員で庭山さんの車に乗り込み、千歳市の美々橋へ。

ここでカヌーを川べりに移動。傾斜を利用して落として滑らせます。ワイルドォ〜。

今回のツアーメンバー! 早朝7:20でこのスマイルです!笑
準備運動をして、早速カヌーに乗り込みます。
川幅のあるところで、操船方法をおさらいして出発!

そして、すぐにこの朝靄(あさもや)と光の神々しい風景。もう、この時点でちょっと泣けてきた…マジで。
川の水が、むっちゃキレイ!
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川幅はそう広くはないけど、クネクネ蛇行しているので、おっとっと〜と言いつつパドルを操作して進んでいきます。
紅葉を見ながらのカヌー、最幸。
画像では撮れなかったけど、黒くて胴の長い動物に会いました。
勝手にミンクだと思い込みましたが、知っている人がいましたらぜひ教えてください。

そして、出発してから、およそ30分でベニザケに遭遇!
この紅(くれない)の舞を眺めつつ、ここで朝食をとることに。

庭山さんがコーヒーを淹れてくれました〜。
それぞれ朝食を食べたのですが、とみ〜さんがズルズルいって食べてたやつ、マジでうらやましかった笑
カヌーのこういう時がたまらないのよね。
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ベニザケがこっちだよ、って案内してくれたので、もうちょい進んでみると
【白老近郊】
千歳市〜苫小牧市を流れる美々川🛶
ベニザケ&紅葉ツアー pic.twitter.com/luxxMOB9VV— しらおいナビ (@shiraoinavi) October 30, 2023
見事な紅葉とベニザケ。
動画には『ヤバー』『すご〜』『うわぁ』って声が入ってました。
こんな時って、言葉なんてでません(言い訳)。
後で調べたんですけど、ここで出逢えたベニザケは、北海道レッドデータでは、『絶滅危惧ⅠA類(Cr)』に分類されているそう。
この同じ時間を共にしている生き物も清らかな流れも、みんなみんな、ずっと幸せに続いて行けますようにって感じて、鼻がツーンってなりました。
季節が巡って、木々の葉が移ろって、鮭が自ら生まれた川に戻る。
そんな命の営みが、これからもあたり前にずっとずっと続いていきますようにと願いました。
あたり前って、奇跡なのかもしれないな。
ジブンニデキルコトッテ、ナンダロウ
カヌーの上で考えたこと。

庭山艇に神が降り立った瞬間

どうでもいいことだけど、ここをくぐり抜けていく時に、動画を撮っていたのね。
ちょうど 河庄 のマスターから電話がかかってきて(笑)
もう一度戻って、テイク2で撮った画像、載せちゃお。

両側の草が壁みたいに迫ってきていて、クネクネ蛇行しているから、前をいく庭山艇が見えなくなちゃうことも。

草が…。パドルをどう扱えばいいかわからなくなるね笑
ウライ設置場所の手前あたりです。

この先がウライ設置場所になるので、6月10日〜9月20日まではカヌーを降りて迂回することになります。
ナビ達はそのまま進めました。
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ここは、新千歳空港の周辺。飛行機が飛び交います。ゴゴゴゴゴーーーーー。
#美々川カヌー🛶 pic.twitter.com/tm4N3kcwiA
— しらおいナビ (@shiraoinavi) October 30, 2023
川幅がかなり広くなってきたぞ〜。
そして、第2美々橋カヌーポートに到着しました。
ここでちょっとトイレ休憩。
のつもりだったのですが、風が出てきたので、ここで今回のツーリングは終了となりました。
ここの駐車場に停めてあったナビの車で、まず下流の美々川タップコップ親水公園カヌーポートへとみ〜さんの車を取りに行きました。

この美々川タップコップ親水公園カヌーポートが美々川のカヌー終着点です。
このカヌーポートには、いつもこの白鳥がいるそうですよ。
『美々川カヌー』ツアー情報とベストシーズン
【美々川カヌーツアー】
やってみたくなったでしょ?美々川でカヌー。
だけど、装備もないしなぁ、という方。ご安心ください。美々川カヌーをサポートしてくれるツアーがありますよ。
Gateway Tours | 090-9086-3604 |
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自然体験工房 うえなえ村 | 090-8907-5227 |
【美々川カヌーのベストシーズン】
ベストシーズンは、ズバリ春と秋。
今回のように、秋は紅葉&ベニザケカヌー。
ベニザケの遡上は、8月下旬から見られますが、ピークは9月末〜10月末とのことです。
ウライ設置期間を考慮すると、秋は9月21日以降が良いかもしれません。
春(5月中旬から下旬)は、水芭蕉カヌーが楽しめるそう。
今回の画像を見ていただくとわかる通り、美々川は川幅が狭いところがあるんですね。
夏場の、草が元気なシーズンだと、景色が何も見えないんですって。
そして、草を押し分けてカヌーを進めると、蜘蛛が落ちてきたり。
遮るものもないので、直射日光対策も必要と庭山さんに教えてもらいました。
参考にしてみてくださいね。
『美々川』をカヌーで楽しもう!
白老には滝や川がうじゃうじゃあるのですが、カヌーで下れる川がないんです。
しかし、白老から車でわずか数十分の場所に、こんなにキレイで、自然を満喫できて、カヌーポートまである『美々川』があるじゃないか。
それも、アドベンチャー要素満載の川。
もう、漕ぐしかないっしょ?
次は、春の水芭蕉カヌーに絶対行くぞ〜。
ツアーもあるから、初心者さんでも大丈夫!
カヌー仲間が増えると嬉しいな〜。